茨城県かすみがうら市で相続関連の依頼をするのは、誰にすべき?
相続が発生した際に、「誰に相続の悩みを相談しよう?」と相談先を探される方は多いでしょう。相続の主な相談先は、税理士、弁護士、司法書士、行政書士などの専門家があげられます。
これらの専門家には各々の得意とする分野がありますので、あなたの相続の悩みをスッキリ解消するためには、
「自分が相続業務の中でなにを相談したいか」をはっきりさせておく必要があります。
大きく分けると、①相続税が発生する場合、②遺産の分け方でもめている場合、③それ以外の手続きのサポートが必要な場合、で分けられます。
士業 |
内容 |
税理士 |
相続税が発生する可能性がある |
弁護士 |
遺産の分け方で揉めている場合 |
司法書士 |
相続税申告・相続紛争解決以外の相続手続き全般のサポートが必要な場合 |
行政書士 |
相続税申告・相続紛争解決以外の相続手続き全般のサポートが必要な場合 |
また具体的に税理士・弁護士・司法書士・行政書士が相続について対応できる業務内容について表にまとめましたので、参考にしてみてください。
〇は主に対応できる業務、△は対応できるが条件があったり、提携先に委託することが多い業務、×は対応できない業務になります。
|
税理士 |
弁護士 |
司法書士 |
行政書士 |
相続人の調査 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
相続財産調査 |
〇 |
〇 |
〇 |
〇 |
相続放棄 |
× |
〇 |
〇 |
× |
遺産分割協議書作成 |
△ |
〇 |
△ |
〇 |
相続税の申告 |
〇 |
△ |
× |
× |
不動産の名義変更 |
× |
△ |
〇 |
× |
預貯金の解約払い戻し |
〇 |
△ |
〇 |
〇 |
有価証券の名義変更 |
〇 |
△ |
〇 |
〇 |
自動車の名義変更 |
× |
× |
× |
〇 |
相続人同士の紛争解決 |
× |
× |
〇 |
× |
茨城県かすみがうら市で相続を依頼した際の費用相場は?
下記に相続業務の報酬相場についてまとめました。相続は各家庭によって状況も変わりますので、下記の相場がそのまま当てはまらない場合もあります。ただ、これから相談先を探すうえで、ある程度の相場感を抑えておくことは大事なことですので、参考にしてみてください。
業務内容 |
報酬相場(税抜き) |
相続人の調査 (戸籍謄本等の収集) |
3~5万円程度 |
相続財産調査 (残高証明書等の収集) |
3~5万円程度 |
相続放棄 |
1人につき5万円程度 |
遺産分割協議書作成 |
3~5万円程度 |
相続税の申告 |
遺産総額 ■5,000万円未満 30~50万円程度
■5,000万円~1億円 50~100万円程度
■1億~2億円 100~200万円程度 |
不動産の名義変更 |
1申請につき5万~8万円程度 |
預貯金の解約払い戻し |
1申請につき3万円程度 |
有価証券の名義変更 |
1申請につき3万円程度 |
相続人同士の紛争解決 |
着手金20~30万円程度 加えて報奨金を経済的利益に応じて計算 |
士業毎の相続を依頼する際のメリット・デメリット
弁護士、税理士、司法書士、行政書士など士業によって、相続を依頼した際のメリット・デメリットをご紹介します。
それぞれ一長一短ですが、弁護士は対応している範囲が4つの士業の中でも一番幅広く対応できます。
ただデメリットとして報酬相場が高いというデメリットがあります。税理士は税務関係に関しては最もたけており信頼して依頼することができます。ただ、相続税に関して強くない税理士も一定数おり、見極めが重要になってきます。
司法書士・行政書士は対応している分野が被っている部分が多いです。どちらも幅広く対応できますが、対応出来ない分野に関しては他の士業と協力して解決していくことがあります。
士業 |
メリット |
デメリット |
税理士 |
・生前対策、贈与税申告をできる 土地評価や財産評価などを「正確」にできる 追徴課税を受ける可能性が下がる 適切な控除 特例で税金を抑えられるなど |
・税理士への報酬が発生する 相続税に強くない税理士も一定数存在する |
弁護士 |
・「本人の代理人として活動できること」→他士業にはない最大のメリット 書類作成 名義変更の簡単~複雑な手続きなど全般を任せられるなど |
・報酬の相場がほかの士業に比べて高い 相続に関する紛争が激化する可能性など |
司法書士 |
・複雑な手続きを代行してくれる 正確な相続手続きが行える |
・司法書士への報酬が発生する |
行政書士 |
・幅広い業務に対応できる 費用がリーズナブル |
・行政書士への報酬が発生する |
茨城県の相続の実態
茨城県の令和3年の遺産分割事件数
遺産分割事件というのは相続人同士で遺産分割の話し合いを行ったが意見が対立してしまい、解決することができず家庭裁判所に申し立てられた事件を指します。茨城県における令和3年度の遺産分割事件の申し立ては273件でした。令和2年の216件と比べると57件増加しました。令和3年の遺産分割事件の全国平均は240件でしたので、{エリア}での遺産における揉め事の発生傾向は多いことがわかります。基本的に遺産分割事件は裁判所の判断を仰ぎ問題解決を目指すのですが、「遺産分割協議書」の作成や弁護士などの相続トラブル解決の専門家を交えた話合いで解決する可能性もあります。
茨城県の家庭裁判所における令和3年遺言書の検認件数は?
遺言書を保管しているまたは発見した相続人は、遺言者が亡くなったあと速やかに遺言書の検認請求を家庭裁判所で行う必要があります。令和3年の茨城県での遺言書検認請求(家庭裁判所)の件数は369件でした。
しかし、この遺言書検認請求の数と33814件という令和3年度の茨城県での死亡者数を比べると、遺言書制度を知っていても、実際に遺言書を作成する人がとても少ないことがわかります。遺言書は相続トラブルの発生を防ぐための1つの生前対策ですので問題が起こる可能性がある場合や相続問題が不安な方は遺言書作成をおすすめします。
参照データ:
裁判所『令和3年 司法統計年報』,
裁判所『令和2年 司法統計年報』
相続を無料で相談できるところはある??
いきなりお金を払って依頼をすることに抵抗を感じている方には、以下にまとめた無料相談ができる場所で自分がいまどういった状況に置かれているか?を法的な観点からアドバイスしてもらうといいでしょう。
■法テラス
法テラスでは弁護士・司法書士等による口頭での法的助言とし、一回の相談時間は30分程度を目安として無料相談に乗ってくれる制度があります。相談の結果、依頼したい場合は次のステップに進むことができ、相談だけで終わっても、もちろん問題ありません。
ただし、相談するには一定の条件(収入等が一定以下である)があります。
法テラス・無料相談サポート
■区役所・市役所などの法律相談所
対応は自治体によって異なりますが、30分程度の無料相談ができるところが多いです。時間や曜日が決まっているところが多く、予約か先着かは自治体によって大きく異なります。一度ご自身のお住まいの自治体の対応を確認してみることをお勧めします。
■士業事務所の無料相談を利用してみる
事務所によっては初回の相談を無料でしてくれる事務所が多数あります。直接事務所にいくことが難しくてもオンラインでの対応などをしている事務所も多数あります。
経験値豊富な先生が在籍している事務所も多数あり、安心して相談することができます。
相続の専門家を選ぶ時のポイントは?
相続の相談先として、相続手続き全般の相続相談なら司法書士、相続税の相続相談なら税理士、相続トラブルの相続相談なら弁護士と、相続によっても相談する相続の分野について最適な相続の相談先は異なります。ここでは士業の種類を問わず、相続相談先を選ぶ際のポイントをお伝えします。
■実績がどのくらいあるか?
相続相談の対象となる相談を受け付けている士業は相続のみを業務として行うわけではありません。また、相続を得意領域としているか、相続の相談スキルや相続に関する実務のノウハウが蓄積されているかは相続分野以外の経験年数では測れません。その際には各士業の相続関連の相談実績や相談後の相続案件の解決実績の数を重視してみると良いでしょう。相談前や相談時に確認することがおすすめです。
■相談時に相続手続き全体を考慮した相続に関する提案をしてくれるか
相続の相談先を選ぶ上で、相続全体を包括した相談・提案をしてくれる事務所に相続相談するのが良いでしょう。例えば司法書士なら相続手続きだけではなく、相続税についても相続相談できる。弁護士なら相続トラブルだけではなく、相続登記などの相続手続きについても相続相談できるといったように、その士業が担当する主な相続業務以外のことまで相続の相談に乗ってくれて、相続全体を包括した提案をしてくれる士業に相続相談をしてみると良いでしょう。無料相談を受け付けている場合もあるため、まずは相談をしてみることがおすすめです。
■相談時に相続の難しい用語も丁寧に説明してくれる
相続の知識に乏しい相談者側は、相続手続きに馴染みのないケースが大半であるため、相続について相談する時には士業にとっては知っていて当然である相続の知識も相談者側は持っていないことがほとんどです。相続について相談する際に相続手続きの流れや専門用語などを分かりやすく丁寧に説明して相続相談に対応してくれるかどうかも、相続の相談先を選ぶ際に重要なポイントです。相談時に分かりやすく説明してくれたかを基準に相談先を選びましょう。
・相続相談時にできないことはできないと答えられるかどうか
各士業には相続における独占業務や主たる業務が存在します。その専門家だけでは対応できない相続業務も存在するため、相続相談内容に対して曖昧な回答はせず、該当する相続手続きの対応の可否について明確な回答が相続相談時に得られるかどうか確認しましょう。またそのような場合は相談先に対して紹介先に相続や相続相談に強い関連士業事務所を持っているかどうかも相続相談時に確認すると良いでしょう。
■相続相談は無料か、土日や平日夜間でも相続相談できるか
相談日時として、土日や平日夜間しか時間が確保できない場合には、そのような日時でも事務所への相続相談が対応可能かどうか確認しましょう。また初回の相続相談料については事務所によって無料相談と有料相談のどちらのケースもありますが、一概にどちらに相続相談すべきかは言えません。有料の相続相談か無料の相続相談かどうかだけで判断せずに、相続相談先の選択肢を広げて相続相談を検討することをお勧めします。
■相談はオンラインで実施しているか
仕事や育児で事務所へ直接来所し、相続相談することが難しい場合には、zoomなどを利用したオンラインでの相続相談が可能な事務所を探してみるのも良いでしょう。相続相談時にオンライン相続相談が可能な事務所であれば、相談後に正式に相談した後でも打合せや相談をオンラインで実施することが可能な場合があるので、ご自宅の近くには相続や相続相談に強そうな事務所がなくて相談しづらい場合、少し遠方でも相続相談に強い事務所を選び、初回の相続相談に加えて相談後の打合せもオンラインで実施する等、相続の相談先の幅を拡げることができます。
茨城県かすみがうら市の相続に関連する公的機関の情報