放置された端株の相続とその他の株式の保有を調査した事例

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1. 相談前:【相続財産に詳細がわからない株式があり調査をおこなったケース】

お父様を亡くされた方からのご相談。

妻と子ども2名、合計3名が相続人。
遺産は、自宅不動産と預貯金がある。
この他、証券会社の案内書類があり、20年以上前の日付になっているが、最近の日付の書類は見当たらない。

相続税の申告をおこなうため財産を確認するため、株式の詳細を把握したい。
現在も保有しているか、保有しているならば、どの口座で管理しているのかを把握するにはどうすればよいかを相談に来られました。

▼問題点
・株式は実物が見当たらず、証券会社からの古い書類だけしか家にないため、現在も取引があるかを確認したい。
・証券会社との取引が残っていない場合、「ほふり」調査を実施して、口座を把握しなければならない。
・現在保有していることを確認した場合、遺産分割協議や相続税申告の資料として、取引履歴や残高証明書の取得義務が発生する。

2. 相談後:詳細不明な株式の調査方法

▼当事務所からおこなった提案の内容
被相続人が株式などの有価証券を保有していた場合、証券会社などと連携して相続手続きをおこないます。

さらに、相続税の申告義務が発生した場合は、資料として取引履歴(総勘定元帳)や残高証明書などの取り寄せも必要です。
証券会社などの口座で株式などを保有する場合、1年に1回以上「取引残高報告書」などの通知を受け取ります。
もし、その書類などがあれば、取引をしていた証券会社を特定することが可能です。

しかし、今回の事案では、古い資料だけが手元にあるだけで、株式を保有していたことや取引口座の把握は簡単にはできません。
口座を解約して保有していないとする一方、保有した株式が端株(はかぶ:単元未満株)の状態で信託銀行などにおいて管理されていることも想定しなければなりません。

そこで、現在手元にある書類を発行した証券会社に問い合わせたところ、該当口座はないとの回答でした。

次に、「ほふり」調査により故人名義の証券口座の確認を相談者に提案しました。
ほふりとは、証券保管振替機構の略称であり、国内のすべての上場株式などの保管・振替機関です。
株式電子化がおこなわれた2009年までに証券保管振替機構に預託された株式は、現在も同機構で保管されています。
また、電子化までに預託されなかった株式は、信託銀行が株主名簿の管理の一環として「特別口座」にて管理するのが一般的です。
この他、端株(単元未満株)は、株券が発行されないことから、電子化までに「ほふり」に預託されることもなく、多くは信託銀行などの「特別口座」で管理されています。

このため、証券会社に口座を保有せず「特別口座」だけを持つこともあれば、同じ人が保有する同一銘柄が特別口座と証券会社に別々に保管されていることもあります。
この口座を確認するための調査を、すべての証券会社や信託銀行におこなうことは、効率がよくありません。

そこで、証券保管振替機構に対して故人の情報開示請求をおこなうと、一括で保管・振替をおこなっているため、調査は一度で完了します。
相続税の申告の際は、税務調査の対象になりやすいこともあり、財産の記帳漏れは避けなければなりません。
今回のように株式を保有している可能性がある場合は、証券保管振替機構に情報開示請求をおこなっておくと財産目録にミスや漏れを防ぐためにも効果を発揮します。

また、相続人の方がお忙しいこともあり、財務調査及び遺産分割協議書の作成業務、成立後の名義変更手続きなどの相続手続きを当事務所がおこなうこととなりました。

▼提案に対する結果
・故人名義の口座を確認するため、証券保管振替機構に対し情報開示請求を実施しました。
・調査により、信託銀行の特別口座を確認し、当該信託銀行に残高証明書及び取引履歴などの資料を請求しました。
・預貯金及び不動産などその他の財産調査をおこない、財産目録の作成及び遺産分割協議書並びに相続税申告に必要な資料を作成しました。
・遺産分割協議の成立を受け、遺産分割協議書の作成並びに手配をおこなうとともに、税理士と連携して相続税申告の手続きをおこないました。
・株式の手続きに関する書類を準備し、相続人から指定のあった口座への移管手続きを完了しました。
・当事務所にご依頼のあった預貯金の解約と分配、不動産の相続登記などの手続きを代行し、相談者の方の相続手続きの負担の軽減を図りながら、受注業務を完了しました。

3. 事務所コメント:相続財産の株式の取り扱いについて

被相続人の財産に株式や投資信託があった場合は、ご本人も把握していない口座をお持ちのことがあるため、慎重な対応が必要です。

2009年の株券電子化により、すべての上場株式は、証券会社の口座で管理するのが原則になりました。

しかし、この電子化前に証券保管振替機構(ほふり)に預託しなかった株式は、信託銀行などに開設してある「特別口座」にて管理をおこなっているケースもあります。

特別口座で管理するのは、主に端株(単元未満株)です。
この場合、株主総会の招集通知などの郵便物もないため、存在に気づかない方も多くいらっしゃいます。

とはいえ、端株であっても相続財産であることから、相続手続きはおこなわなければなりませんし、相続税申告が必要であれば課税対象資産です。
そのためには、財産目録や申告資料に漏れなく記載するための調査が必要になります。

証券保管振替機構に情報開示請求をおこなえば調査は可能ですが、ご存知ない方も多く、慣れない手続きは負担になりかねません。

ご自分たちでは手に負えない、ミスや漏れの無い相続手続きや相続税の申告をおこないたいとお考えの場合、相続を専門とする司法書士に早めに依頼することが肝要です。

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この事例を解決した事務所

 

司法書士法人東京横浜事務所(東京都 渋谷区)

相続専門の国家資格者が、相続手続きをまるごとサポート。同事務所の「相続まるごとおまかせプラン」では、専門的手続きはすべて代行可能であることに加え、約100種類の手続きについても包括的にアドバイス・サポートが可能です。面倒なことは専門家に「まるごとおまかせ」できます。

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