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相談前:土地と家で違う名義人
男性と女性のお二人兄弟のご相談でした。お父様が亡くなって、遺産相続人はご依頼主様のお二人のみということでした。
ご依頼主様お二人は、お父様が亡くなられて空き家になった土地の売買をご検討されており、不動産の名義を調べたそうですが、建物はお父様名義でしたが、土地の部分はお父様とは全くの別人の名義となっておりました。事情は複雑で、端的に言うと昭和20年くらいに隠れ蓑として土地の名義人が今の名義人になったようで、その後も名義変更せずに今まで来てしまったとのことです。なお、ご依頼主様と土地の名義人とは血縁関係は全くなく、赤の他人です。
ご依頼主様は10年ほど前にも専門家を交えて調べたことがあり、現在の土地の名義人の電話番号を知っているようです。そのときにも名義変更を試みたものの、現在の土地の名義人には相続人が推定で少なくとも40名前後はいることがわかり、それぞれと折衝しなければならないこともあり、途中で頓挫し不動産の名義変更はできませんでした。
この件はただの遺産整理業務などではなく、コンサルティングの領域を含んだお仕事である上、形式的にでも裁判を行う方が解決が速い案件でもありました。そのため予算は通常の案件よりも高い見積もりをさせてもらいましたが、不動産売却が目的なのである程度の支払いはできるとお返事を頂きました。
相談後:相続人の多さで時間がかかるも何とか解決
はじめに、土地の名義人の相続人のうち連絡先が分かっていた方に連絡を試みるも、本人は亡くなっており、息子さんが対応してくれ「昔のことでよくわからないので、どうでもいいが、親戚への連絡とかの協力もしたくない」とのことで、結局裁判を行うことになりました。したがって、先述の連絡させていただいた相手に「形式的ですが裁判をします」と伝えると「こちらに不利益がなければ何でもよい」とお返事いただきました。
戸籍調査で、結局土地の名義人の相続人は10年前より増えて最終的に51名でした。弁護士から事情を説明した文面を51名それぞれに送ってもらい、その上で裁判となりました。
約1年半かかりましたが、なんとか判決を得ました。これで、弊社で名義変更登記手続きを行うことができるようになりました。しかし、相続人が多いため、手続き完了までに2か月かかり、ようやくご依頼主様の名義にすることができました。
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この事例を解決した事務所
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