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相談前：相続財産が多く手続きが困難とのご相談

ご相談者様のお母様が亡くなられ、相続人はご相談者様お一人です。被相続人には元々お子様がおらず、ご相談者様に財産を引き継がせたいと、お亡くなりになる少し前に養子縁組をなさった経緯がありました。

相続人が一人の場合、遺産分割協議をする必要がないので、ご相談いただいた当初は手続きは簡単かと思われました。

しかし、被相続人の財産は想像していたよりも多く、不動産だけでも50筆以上もあり、ほとんどが地方の田畑や山林で、場所も不明でした。

ご相談者様は、相続税申告のために必要な資料収集も手に負えそうにないと、ご相談にいらっしゃいました。

▼問題点

・複数ある不動産（50筆以上）のすべてを把握できていないので、漏れのないように調査をし、リストを作成する必要がある。

・地目が田畑や山林の不動産は、相続登記とは別の届出が必要な可能性がある。

・相続税申告のため、残高証明書や取引履歴を10近い金融機関から取得する必要がある。

・株式等の証券を持っていたようだが、詳細が不明なので、詳しく調査する必要がある。

・その他の財産（保険契約等）の有無を含め、資料を収集して確認作業を急ぎ、相続税の申告期限である10か月以内に完了させなくてはならない。

このケースでは、相続人がご相談者様お一人なので比較的やりやすい部分もありますが、被相続人の財産の種類と数が多く、さらに養子縁組をする前まで交流はそれほどなかったということもあり、財産などの詳細がほとんどわからない状況でした。

それでも10か月以内に資料を集め、相続税の申告をするという難しいご依頼となりました。

まずは、迅速に進めていくために必要な手続きをリストアップして、期限内に完了するようスケジュールを組みます。

調査を進めていって新たに判明したことは、多くの不動産の名義が先にお亡くなりになられた被相続人の旦那様でした。

ここからは、旦那様名義の財産も含めた調査をする必要もあります。

ご相談者様は都内にお住まいで、お亡くなりになったお母様とは遠く離れて暮らしていたため、頻繁に出向くことは難しいとのことでした。

そこで、不動産をはじめとするあらゆる財産の調査、相続税申告の準備、その他に必要な手続きを全面的に当事務所が代行させていただくことをご提案しました。

相談後：徹底的な財産調査と各種手続きの代行

・不動産の調査

名寄帳を取得し、配偶者名義のものまで漏れがないよう徹底的に調査しました。

・預貯金の調査

複数の金融機関に口座をお持ちでしたので、それぞれから残高証明書や取引履歴を取得・調査し、相続税申告の準備を整えました。

・株式や証券の調査

ほふりに開示請求を行い、株式や証券の有無を調査しました。判明した証券会社等にも調査を行い、相続税申告の準備を整えました。

・その他財産の調査

上記以外の財産や保険契約なども徹底的に調査・確認を行い、資料を収集しました。

・各種手続きの代行業務

相続財産の調査の他にも、不動産の名義変更やその他必要な届出、預貯金の解約などのあらゆる手続きを代行しました。

・結果 10か月以内に相続税申告を完了、ご相談者様に負担をかけることなく、各種手続きを完了することができました。

事務所コメント：相続手続きの難しさは個々の状況による

相続人がお一人の場合、相続人間での調整や協議の必要がないので、手続きの全てを自分で行うのも簡単に思われるかもしれません。

しかし、実際にはお一人で財産等の調査や手続きをする時間がなく、どう手続きを進めていけば良いのかに迷い、当事務所にご相談にいらっしゃる方は少なくありません。

というのも、他の相続人がいないため、困ったことがあっても相談できる相手がおらず、想像していた以上に負担となることが多いようです。

このケースのように財産が多く、その種類も多岐にわたる場合、詳細を調べるのにも時間がかかり、全ての手続きをお一人で完了させることは不可能と言えます。

ただし、お一人では不可能な手続きも、専門家に任せることで、あっという間に解決することはよくあるのです。

自分一人では手に負えそうにないとお困りの方は、相続全般に精通した専門家に相談し、手続きをサポートや代行してもらうことをおすすめします。

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