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相談前:共有相続人がわからない
依頼者Aさんを含む共同相続人に土地と建物が共有遺産として残されました。Aさんは自己への移転登記を希望していましたが、Aさんの4代または5代前の当主は、慣行として婚姻届を提出しないことになっていました。そのためAさんは、現在誰が共同相続人なのか分からず途方に暮れました。この相続を機に土地と建物を自分に所有権移転登記してもらう方法も分からず相談に来られました。
相談後:訴訟で共有財産を単独所有者に変更
共同相続人がわからない状態だったので、まず相続調査を受任しました。戸籍筆頭者が江戸時代に生まれている旨の記載のあるものまで辛抱強く遡りました。日本中に散在する共同相続人の調査は困難を極め、相続人の確定に要した時間は約6か月で、判明した相続人も約20人になりました。その上で、Aさん以外の共同相続人に土地と建物の移転登記を求めますが、個別の同意を得るのは困難なため、訴訟を提起して判決で登記することとし、訴訟の相手となるAさん以外の共同相続人に対しては、事情を記載して予め法定への出廷は不要である旨を記載しました。所有権移転登記訴求訴訟を受任して提訴しました。幸い他の共同相続人の理解を得て訴訟は欠席裁判で終了し、Aさんは共有財産であった土地と建物の自己の単独所有者として登記名簿を取得することができました。
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この事例を解決した事務所
尾崎祐一法律事務所(北海道 札幌市南区)
尾崎祐一法律事務所は、札幌市南区の閑静な住宅地である澄川に事務所を構える法律事務所です。弁護士として30年以上活動してきた経験を活かして、相続人の確定から遺産の範囲の確認、遺産分割の具体的な実施、争いを回避するための遺言書作成などあらゆる相続問題に対応しております。
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