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相談前：相続人同士の関係が複雑なケースのご相談

ご相談者様のご尊父がお亡くなりになられ、相続人との関係が複雑なことから、ご相談にいらっしゃいました。ご相談にいらしたのは、お母様（後妻）とのお子様です。

ご相談当初に判明していた他の相続人は、前妻とその子ども1人、後妻の連れ子を養子縁組した養女が1人でした。

各相続人と連絡は取れるものの、相続人同士の関係が微妙なため、相続手続きを進めていくにあたり、普段は疎遠な相続人と連絡をとって遺産分割協議をまとめ、各種手続きや分配を行わなければならないことに不安があるとのことでした。

疎遠な相続人であっても、連絡を取って遺産分割協議を行わなければなりません。 相続を希望しない方については、3カ月以内に相続放棄の申立てをしなければなりません。

遠方の相続人には連絡を取って、相続する預金の分配や金融機関の解約、相続登記を行う必要があります。 相続人がお子様のみであれば非常にシンプルで、手続きなども比較的スムーズに進むことが多いですが、本件のように相続人の関係性など複雑な事情がある場合には、困難の度合いや手続きの負担が全く異なります。

単純に物事を進めることは容易ではなく、相手の状況や心情にも配慮しながら慎重に進めて行かなければ、思わぬところで頓挫してしまう可能性が高いです。

幸いなことに、本件では相続人同士で連絡を取ることができ、ご連絡したところ相続手続きにご協力いただけるとのお返事をいただきました。

速やかに手続きを進めるため、当事務所で必要な手続きを一括して代行させていただくことを提案し、ご了承をいただきました。（戸籍収集、相続財産の調査、財産目録の作成、遺産分割協議のとりまとめ、相続財産の分配など）

相続人のうち1人は、相続放棄をご希望されていたので、他の方の費用負担により、当事務所で相続放棄手続きのサポートを提案しました。

相談後：全ての相続手続きを一括して代行

・必要書類の収集と財産の調査

戸籍の収集から残高証明書の取得など手続きに必要な調査を行い、財産目録など遺産分割協議のための資料を作成しました。

・遺産分割協議書への署名捺印

各相続人のご意向を確認させていただいた結果、無事に遺産分割協議がまとまりました。その旨を遺産分割協議書にまとめ、それぞれから署名捺印を頂戴しました。

・相続登記と分配

協議が成立した後に不動産の相続登記や金融機関の解約を行い、各相続人へ協議書どおりに分配を行いました。

・相続放棄手続き

相続放棄をご希望された方には、家庭裁判所での相続放棄手続きをサポートし、無事に手続きを終えることができました。

・本件は相続人の関係が複雑ではありましたが、公平な第三者が間に入ることで、相続人に負担をかけることなく、全員が納得する相続手続きをすることができました。

事務所コメント：手続きや協議のとりまとめの不安は専門家へ相談

相続人同士の関係性が微妙な場合、相続する財産の額に関係なく慎重に事を進める必要があります。なぜなら、それまで表面に出さなかった感情が、相続をきっかけに爆発することはよくあるからです。

それぞれの言い分がぶつかってしまうと、手続きが中断され、話し合いはまとまらず、泥沼の争いに発展してしまいます。

「親族なので話せばわかる」と思われる方もいらっしゃいますが、現実には赤の他人よりも遠い関係で、考え方や取り巻く環境も全く異なると肝に銘じておくべきでしょう。

感情的にならず、淡々と事を進めようとする姿勢でさえも、他の方から見れば気分を害してしまう可能性はあります。 他の方の心情に配慮しながら、事務手続きを進めるのはかなりの心労を伴うものです。

相続人同士の関係が複雑な場合には、相続に精通した専門家に相談することが1番でしょう。

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