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相談前:不動産の代償金に納得がいかない
Aさんは3人兄弟の末っ子で、姉Bさん、兄Cさんがいます。5年前にAさんの父親Dさんが亡くなりました。Dさんが所有していた不動産は遺産分割ができていないまま放置されています。最近になってCさんとの関係が悪化したこともあり、法的関係を早く確定させてたいと考えていました。Aさんは相談に来る前に自身でCさんと話し合いをし、その中でCさんから不動産に関する代償金の提示がありました。しかしAさんとしては金額に納得できません。またBさんは仕事が忙しく、お金に困っていない等の理由で遺産分割協議自体に乗り気ではありませんでした。
相談後:遺産分割協議で代償金の問題も解決
不動産については遺産分割協議で不動産の価格は「時価」で考えられていることをAさんに説明しました。その上で不動産業者から査定を取得しました。査定に基づいて計算をしたところ、元々Cさんが提示していた代償金額よりも高い金額になりました。そのため、査定を元に代償金額を上げる交渉を行いました。また、遺産分割協議自体に乗り気でないBさんに対して、もし交渉で遺産分割協議が整わない場合、家庭裁判所に対し調停申立てを行う予定であること、その場合には相続人全員が調停手続きに参加しなければならないことを伝え、協力を求めました。その結果、当所Cさんが提示があった代償金額よりも1,000万円ほどの大幅な増額に成功し、速やかに遺産分割協議が成立しました。
事務所コメント:専門家が入ることで解決
Aさんは相談時点、遺産分割協議で不動産の価格をどう考えるべきかということについて法的知識を持っていなかったので、まずは遺産分割協議での考え方を説明し、その上で不動産業者からの査定を取得しました。そのため代償金額についてAさんからの納得が得られました。また、Aさんは相談しに来た時点で、相続人全員の合意がなくても遺産分割ができると誤解していたので、相続人全員で合意する必要があることも説明しました。今回の件は父親の死後5年間も遺産分割がされていない状況だったことからすると、弁護士が入らないまでは、一部相続人(Bさん)は協議を避け続け、遺産分割がされないままになっていた可能性が高かったと考えられます。以上の2点について弁護士が入り問題点を整理したことで、早期に適切な価格の代償金を受け取ることができました。
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この事例を解決した事務所
武蔵小杉あおば法律事務所(神奈川県 川崎市中原区)
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