ミカタ税理士法人の資産税部門マネージャーを務める國森樹氏。
40名以上の税理士が在籍する同社において、“税理士資格を持たない”國森氏がマネージャーの要職を務めるのは、他社を見渡しても異例のことです。
そんな國森氏がどのような想いを持って相続で悩む相談者に寄り添っているか話を伺いました。
ー実際、税理士資格を持たないことについて、お客様から何か言われることはありますかー
年間何百人ものご相談者様と面談させていただきますが、ごくまれに『税理士資格のある方に担当を変わって欲しい』と仰る方もいらっしゃいます。
ー確かにそう仰る相談者の気持ちも分からないでもないですね。相続税のことは税理士に相談すること、という認識がありますよねー
そういった方々には『税金が全てじゃない』ですよ、とお伝えするようにしています。
もちろん相続税を抑えて、できるだけ遺産を残すための提案はさせていただきますが、税金は支払ってしまったら終わりなんです。
それよりも、いかに相談者様の考えを尊重するか、その後の生活やお金の使い方まで想いを巡らせることができるかの方が大切だと思います。
例えば、お父様を亡くされたご家族の話で、お子様とは疎遠なお母様から相談がありました。
お父様が亡くなってからすぐに節税の話をされた事に対し不信感を持っており、どこまでお子様に遺産を渡せばいいか分からない、といったご相談でした。
こういったケースで、二次相続のことを考えれば、お子様に多めに遺産を渡すことが一次相続・二次相続を併せた相続税額を抑えることには繋がります。
ただ、この時は相談者様の心情に寄り添い、「そんなにお子様に遺産を渡さなくても良いのではないか」「むしろお母様自身もご存命の間に、できる限り自分で使ってしまっても良いのではないか」といった話をさせていただきました。
すると、目に見えてホッとした表情になって、「國森さんにそう言ってもらえて、とても気が楽になったわ」と仰っていただき、その後お子様ときちんと遺産の取り分について話し合い、円満に遺産分けができたということもありました。
ーご相談者様のことを考えると、税金を抑えるだけが全てではないということですねー
はい、その点では私がファイナンシャルプランナーの資格を保有しているということが活きていると思います。
例えば生前贈与をドル建てで、家族を持って家を建てる時の資金に充ててもらうようにするとか。
親からの生前贈与で苦労せずに毎年100万円以上のお金が手元に入ってきたら、頑張って仕事しなくなっちゃいますからね(笑)
子どもの仕事のモチベーションも奪わないようにするといったところまで配慮しています。
ー税金のことだけでなく、より今後の生活や次世代のことまで配慮した提案が税理士との違いということでしょうかー
当事務所には他の税理士先生に話を聞いた後に、セカンドオピニオン的に相談に来られることがあります。
そこで他の税理士先生の対応をお客様を通じて知ることになるのですが、税理士資格があることで『先生感』が出てしまっている方も多いのかも知れませんね。税のことしか話さない、興味を持ってなさそうな淡々とした対応だと、ご相談社様が不安になってしまう気持ちも分かります。
相続税はひとつのきっかけに過ぎず、相続したお金の管理処分や、今後の対策をどこまでその方の立場になって考えられるかが最も大事なことだと思います。
私だけでなく、当社のスタッフは皆、「人生を一緒に考えられるプランナー」を目指す想いを持ち、そのための研鑽を積んだ者になりますので、安心して相談して欲しいですね。
ー相続を通じてより良い人生を送るサポートをー
今回國森氏の話を聞いて感じたのは、税のことに留まらず、その方やご家族のこれからについて真剣に向き合い寄り添う想いの強さです。
数多くの節税実績がありながらも、より多く遺産を残す事以上に今後の生活や、次世代まで想いを巡らした提案が、数多くの相談者様から支持を受ける理由なのでしょう。
ただ相続税の申告をサポートして欲しいだけでなく、相続を通じてより良い人生を送るサポートをしてほしい方は、一度ミカタ税理士法人へ相談してみると良いと思います。