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目次
1. 相談前:印鑑を偽造し勝手に遺産を処分していた
父親Aさんがなくなり、相続人は男兄弟Bさん、Cさん、Dさんの3人でした。Bさんが主導で遺産分割協議をしましたが、CさんとDさんに対して遺産の内容や分割方法をきちんと説明せず、Bさんに任せるようにしました。Dさんに「手続きで必要だから印鑑登録証明書を送ってほしい」と電話で連絡がきました。Dさんは印鑑証明書を送りました。
しかし、Bさんは印鑑登録証明書の陰影部分を印鑑店に持ち込んで、Dさんの登録印を偽造して、勝手にAさんの預金を引き出したり、不動産名義をBさんに書き換えてしまいました。 たまたまこのことを知ったDさんは、Bさんを全面的に信頼してAさんの相続を任せていたCさんに話をしました。Cさんは驚いて、二人でBさんに事情を説明させようとDさんに話しました。
CさんとDさんが一緒にBさんのもとを訪れ、遺産やその処理について問いただしました。BさんはDさんの印鑑を偽造して勝手に自分のものにしていたことを認めました。Bさんとの話し合いをCさんとDさんはICレコーダーでこっそりと録音していました。
2. 相談後:証拠のおかげで遺産分割のやり直しに
CさんとDさんは、Aさんの遺産分割調停を申し立てました。Bさんは調停の席上では遺産分割協議は既に終わっている旨を主張しました。しかしICレコーダーの記録を調停委員を介して明らかにすると、勝手にAさんの遺産を処分したことを認め、再度遺産分割をやり直すことに同意しました。
3. 事務所コメント:大切な話し合いには記録を
今回のように話し合いの時に可能であれば証拠を残せば、相続人の誰かが不正をはたらいたとしても十分戦えます。大切な話し合いの際には記録をとることをお勧めします。
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この事例を解決した事務所
尾崎祐一法律事務所(北海道 札幌市南区)
尾崎祐一法律事務所は、札幌市南区の閑静な住宅地である澄川に事務所を構える法律事務所です。弁護士として30年以上活動してきた経験を活かして、相続人の確定から遺産の範囲の確認、遺産分割の具体的な実施、争いを回避するための遺言書作成などあらゆる相続問題に対応しております。
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