「法律と家族の感情に寄り添う
~最高の“人生の終(しま)い方”から考える相続の形~

千葉県船橋市に事務所を構えて十数年。司法書士山口総合法務事務所の代表・山口英一先生は、数多くの相続問題に向き合い、複雑化する問題に多角的な視点からアプローチしています。
大切にしているのは、「法律面だけでなく、感情面にも配慮する」という姿勢。今回は、法律だけでは割り切れない「想い」を形にするための取り組みについて、お話を伺いました。
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「穏やかな最期」を支えたい
~司法書士の原点となった二つの死~
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――山口先生が司法書士を目指されたきっかけを教えてください。
父がサラリーマンで、朝早く出て行き、夜遅く帰ってくる本当に多忙な姿を幼い頃から見ていたので、「できれば会社員にはなりたくないな」という想いが漠然とありました。
そんな時、大学の授業で司法書士という資格を初めて知ったんです。
弁護士のように人と人が争う場面に代理人として関与するのではなく、人が普通に暮らす中でのライフイベント、例えば家の購入や会社の設立、そして相続といった場面をお手伝いする「平和産業」だと知り、争わなくても法律家として人の役に立てることに、強い魅力を感じました。
司法書士の業務に携わるようになり、細かい部分への配慮が求められたり、関わる業務の種類が多かったり、常にやりがいを感じています。
――これまでのご経験の中で、特に印象的な案件はありますか?
案件そのものというより、人の「死」にまつわる二つの対照的な経験が、今の私の仕事の原点になっています。
一つは、私の同期の司法書士が、残念ながら金銭のトラブルで自ら命を絶ってしまったこと。ご両親の言葉にならない無念そうな様子を目の当たりにし、人の「不幸な死」というものを痛感しました。
そのすぐ後のことです。私が成年後見人を務めていた90歳過ぎの女性が、大往生を遂げられました。
ご家族に囲まれたお葬式は、娘さんも「母のために、やれることは全てやりきった」というような、感謝と満足感に満ちた、とても穏やかな雰囲気でした。
同じ「死」でも、こんなにも違うものなのか、と。
この経験から、人が迎える最期の時、そして残されたご家族が、少しでも穏やかでいられるような「死ぬまでの生き方」をお手伝いしたい、と強く思うようになりました。
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「信託は、無限の可能性を秘めたツール」
~複雑な想いを形にする解決策~
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――相続に関するご相談で、特に複雑化していると感じる点はありますか?
ご家族の関係が多様化し、通常の相続手続きだけでは、ご本人の本当の想いを実現できないケースが増えています。
例えば、「親の認知症が心配だが、今のうちから対策はできるのか」「自分が亡くなった後、財産が本当に望む相手に、望む形で渡るのか不安だ」といったご相談です。
こうした複雑な想いを形にする上で、私どもは「民事信託」という手法を積極的に活用します。
――民事信託は、具体的にどのような問題を解決できるのでしょうか?
私は、この分野で有名な河合保弘先生の直弟子にあたるのですが、先生はいつも「信託は本当に無限の可能性を持つツールなんだ」とおっしゃいます。
その言葉の通り、信託は非常に柔軟な設計が可能です。
例えば、以前ご相談いただいた経営者の方のケース。
離婚した元奥様に浪費癖があり、自分にもしものことがあった時、財産がお子様ではなく元奥様に使われてしまうことを危惧されていました。
そこで私どもは、会社やご親族に協力してもらう信託を設計し、元奥様の関与をなくして、お子様の教育資金を長期にわたって守る仕組みを作りました。
このようなオーダーメイドの解決策は、他の事務所では難しいと思います。
一般的な信託は、最初の契約者が亡くなると終了する簡単なものが多いですが、私どもは次の世代、さらにその先まで見据えた「受益者連続型」の信託を基本としており、長期的な安心を提供できるのが強みです。

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法律の前に、まず「あなたの想い」を
~本当に望む相続を実現するために~
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――そもそも、専門家に相談すること自体に、敷居の高さを感じる方も多いようです。
そうなんです。「弁護士や司法書士は怖そう、怒られそう」というイメージがあって、「電話一本かけるのに、すごく勇気がいりました」とおっしゃる方も少なくありません。
だから私どもは、まずあなたのお話をじっくり聞くことから始めます。専門用語を避け、噛んで含めるように平易な言葉で、大まかなイメージだけでも掴んで安心していただけるように努めます。
――相続に悩む方へメッセージをお願いします。
専門家が「分かりやすく説明します」と言うのは簡単です。しかし、一方的に用意したプランの説明では意味がない、と私は考えています。
依頼者の方は、「自分の要望をちゃんと聞いて、取り入れてほしい」という気持ちを必ずお持ちのはずです。
ですから、私どもはあなたの「想い」をきちんと取り入れた、最適な手続きをご提案します。
法律論だけで割り切るのではなく、法律面と感情面の両方に配慮した、そのご家族にとって一番良い形を一緒に考えていきたいのです。
私どもの経営理念は、「あそこに行けばなんとかなる」という安心感を地域にもたらすこと。
そのために弁護士・税理士・行政書士といった各分野の専門家と連携し、問題解決にあたります。
若い専門家も在籍しており、長期にわたるサポートも万全です。
新しいサービスの創出にも意欲的に取り組んでいきます。
どんな些細なことでも構いません。初回の相談は無料ですので、どうかお一人で抱え込まず、私どもにご相談ください。
(ライター・荻野 光希)
