友引に葬儀・葬式は問題ない? 友引に葬式・葬儀した場合の注意点は?

更新日:2023.12.11

友引に葬儀・葬式は問題ない? 友引に葬式・葬儀した場合の注意点は?

「友引の葬式は避ける」といったイメージがありますが、実際のところどうなのでしょうか。専門家が友引と葬式の関係、さらには葬式に友引が絡む場合のスケジュール立てについても解説します。

1. 友引とは

友引とは、六曜のうちの1つで、「友を引く」という考え方からお葬式を避けるべき日とされています。

六曜とは暦注(日時や方位などの運勢を暦に記載したもの)のうちの1つで、先勝・友引・先負・仏滅・大安・赤口の6つでその日の吉凶を占います。六曜は中国で生まれたもので、中国宋の時代の書物「事林広記」の中で紹介されている「六壬時課(ろくじんしんか)」から始まっていると言われています。

もともとは日ではなく時刻を占うもので、今でも香港や台湾などで刊行されている民間暦書に掲載されています。

仏教の教えと六曜はなんら関係のないものとされていますが、それでも民間習俗として、広く人々の間に普及しており、今でも友引を休業日とする火葬場はたくさんあります。

この記事では、主には友引のお葬式について解説しますが、まずは六曜がどのようなものかについて押さえておきましょう。

2. 六曜とは

六曜とは、日本でもっとも知られた暦注です。カレンダーを見ると「大安」や「仏滅」などの字を目にすることでしょう。

六曜は6日ごとに「先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口」の順番で巡っていきますが、旧暦の毎月朔日(ついたち: 1日目のこと)は必ず下のように六曜を固定します。

  • 旧暦1月・7月の朔日 先勝
  • 旧暦2月・8月の朔日 友引
  • 旧暦3月・9月の朔日 先負
  • 旧暦4月・10月の朔日 仏滅
  • 旧暦5月・11月の朔日 大安
  • 旧暦6月・12月の朔日 赤口

実際にカレンダーを見てみましょう。例えば、令和2年(2020年)の旧暦11月1日は、新暦(現在の暦)では12月15日にあたります。

「先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口」の順序でいくのであれば、12月14日の先負の翌日は仏滅のはずですが、大安になっています。

これは、今の暦の12月15日が旧暦11月1日にあたり、11月の朔日を大安に固定するという規則性に基づいているからです。それでは、先勝から順番に、六曜がそれぞれどのような意味を持つのかご紹介します。

2-1 先勝(せんしょう・さきかち・さきがち)

先勝(さきがち・せんしょう・せんかち)は、「先んずれば勝ち」という意味で、なにごとも早く決断し、実行すると良い日のことです。午前中が吉、午後2時から6時までを凶としています。

2-2 友引(ともびき)

友引(ともびき・ゆういん)は、もともとは「共に引く」「先勝、先負の間に入って勝負なし」という意味で、勝負の決着がつかないために、良くも悪くもない日のことです。現在では「友を引っぱる」とされ、友引のお葬式を避けます。朝晩が吉で、正午が凶です。

2-3 先負(せんぶ・さきまけ)

先負(さきまけ・せんぷ・せんまけ)は先勝の逆で、早く決断、実行するのではなく、何事も静かに待つのが良い日とされています。午前中が凶、午後が吉です。

2-4 仏滅(ぶつめつ)

仏滅(ぶつめつ)は何事も成就しない日で、六曜の中でもっとも凶の日とされています。婚礼などの様々な祝いごとを控えます。かつては「物滅」と書いたため、あらゆるものが滅びリセットされ、新しく何かを始めるには良い日とする解釈もあるようですが、一般的ではありません。

【関連記事】【仏滅にお葬式】してもいい!?|仏滅と葬式の関係を解説

2-5 大安(たいあん)

大安(たいあん・だいあん)は、何事においても良い日です。婚礼、旅行、移転、開店、自動車の登録や納車、建物の基礎工事の着工や引渡しなども、この大安に合わせて行われることが多いです。

2-6 赤口(しゃっこう・しゃっく・せきぐち)

赤口(しゃっこう・しゃっく・せきこう・しゃくくち・じゃっこう・せきぐち)は、祝い事を凶とする日です。また、「赤」という字がつくため、火の元や刃物に気をつけます。正午の前後のみ吉で、それ以外の時間は凶です。

3. 友引に葬儀を行わない理由

友引は、もともとは「共に引く」という意味から、「引き分け」や「勝負なし」のことを意味していましたが、やがてその日に葬儀を行うと「友を引っ張る」、つまり周りの人たちにも不幸が及ぶと考え、お葬式を行わない日として定着していきました。

六曜そのものが民間の間で広まった習俗なので、いつ頃から葬儀を避けるようになったのかははっきりしていませんが、その由来にはいくつかの説があります。

3-1 陰陽道の「友引日」

陰陽道とは、古代中国の陰陽五行説を起源とした、自然科学と呪術の技術体系です。5世紀から6世紀にかけて陰陽五行説が仏教などと共に日本に伝来して以降、国内で独自の発展を遂げてきました。

陰陽道では、かつて自然科学の最先端であった天文学や暦学を通じて、天体や自然の運行からその日の吉凶を占います。

この陰陽道の中に「友引日」というものがあります。この日に物事を行うと友に災いが及ぶものとされています。

六曜は鎌倉時代に日本にやってきたのに対し、陰陽五行説は飛鳥時代や奈良時代にはすでに伝来しており、平安時代には宮廷社会から日本社会全体へと広がり、一般化しました。

そんな背景もあって、陰陽道の「友引日」に影響を受けて、現代のような友引が定着するようになったものと考えられます。

3-2 陰陽道の「友曳方」

もう1つ考えられるのは、陰陽道の「友曳方」で、友人や身近な人に災いをもたらす方角のことです。

六曜以外の暦注に「十二支」があります。「子」「牛」「寅」「卯」「辰」「巳」「午」「未」「申」「酉」「戌」「亥」はみなさんもよくご存知ですよね。

今では「ねずみ年」や「うし年」のように、生まれた年に十二支をあてはまて、年男や年女などと縁起を担ぎますが、昔は東西南北の方角や、年月日、さらには一日のうちの24時間をこの十二支で表し、日によって凶方がありました。

友曳「方」というくらいですから、もとは方角を指すものでしたが、その割り出しに日時の運行が用いられるため、これらが混同し、六曜という暦注にあてはめられ、現在の友引となっていったものと考えられます。

4. 友引に葬儀は避けるべき? 必ずしも避ける必要はない

友引のお葬式は必ずしも避けなければならないものではありません。友引と仏教の教えにはなんら関連性はなく、浄土真宗を開いた親鸞も「吉良日を視ることを得ざれ」と、迷信に惑わされてはいけないと言っています。

また、現代の様々な暦学者や専門家も、「六曜に科学的根拠がない」と断言しています。

暦注はそもそも、陰陽、五行、十干などの陰陽五行説の諸要素が成す数理的な法則性をもとに作られるものですが、日本の六曜は、いつ誰が考えついたものかも知られておらず、権威ある典拠もないのです。

実際に官公庁が発行するカレンダーには六曜は記載されていません。根拠のない民間信仰色の強いものだからです。

2015年には、ある自治体が六曜記載のカレンダーの配布を中止するなどとした報道もあったほどです(その後に中止を撤回)。

ですから、友引に葬儀を避けるべき必要はどこにもありません。お葬式を執り行う側の「気持ち」の問題なのです。

4-1 友引を気にするシーンとは

とはいえ、非科学的で根拠がないとされている友引という慣習をそれでも受け入れてしまうのは、それだけ私たちが亡き人の冥福を、そして私たち自身の幸福を願っているからに他なりません。

友引にお葬式をしてしまうことで誰かに災いが起きてしまわないかなと考えるのは、裏返すと、私たちの身の回りでこれ以上不幸が続いて欲しくないという願いそのものです。

現在不幸が起きている状態、例えばお葬式への参列や入院へのお見舞いなどのシーンでは、相手への配慮から友引は避けるべきなのかもしれません。自分が友引を気にしないとしても、「相手が気にしているかも」という心遣いが求められます。

5.友引に葬儀を行うときの注意点

友引にお葬式をしても構わないとはいえ、多くの人たちは友引を気にしてしまうため、次の点に注意しましょう。

5-1 参列者が嫌がる

そもそも「友引の葬儀はNG」という考え方は社会全体に浸透しています。お葬式の方針や日取りは、喪主が自由に決めて構いませんが、友引のお葬式を親族や参列者が嫌がるケースは十分に考えられます。

葬儀日程と友引が重なる場合は、葬儀社の担当者に相談して日程を調整してもらいましょう。

5-2 火葬場が定休日の場合がある

中でも注意すべきは火葬場の定休日です。火葬場は民間や公営問わず、友引を休業日とする施設が多いです。

前の章で、官公庁が発行するカレンダーには友引が記載されていないと書きました。一方で、市などの自治体が運営する公営火葬場が友引を定休日にするというのは一見矛盾しますが、これにはいくつかの理由が考えられます。

まず第一に、全体的に友引の日の葬儀件数が他の日に比べて少ないため、稼働しておくことで、様々なコストが無駄にかかってしまうからです。

さらには、葬儀件数の少ないタイミングで施設を定休日としてしまうことで、火葬場スタッフの休日を確保できるという側面もあるでしょう。

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5-3 友引の葬儀は地域によって差がある

意外に思われるかもしれませんが、友引の日にお葬式をするかしないかは地域性があります。

しかし、「この地域は友引を気にして、あの地域は気にしない」というように大きく括ることは難しいようです。むしろ、同一県内でも友引を気にする地域としない地域があるほどです。

地域性の違いのもっとも出るのは、火葬場の定休日です。友引を休業にしているようであれば、そのエリアは友引の日に葬儀をすることはまずありません。

都市部に住む人には古くからの地域の習慣というものがしみついていないため、友引を気にしない人が多いとする見方もあります。

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6. 友引にお通夜は行ってもいいのか

友引にはお葬式を避けますが、友引のお通夜は問題ありません。これは、通夜というものがどのような過程で行われてきたかを振り返ると、その理由がよく分かります。

現代でこそ、通夜式と葬儀・告別式という具合に、2日に渡って儀式を行うようになっていますが、もともと通夜とは儀式を指すのではなく、夜通し故人様と寄り添うことそのものを指したことばであり、故人様が亡くなってから親戚や近所の人たちはおのおののタイミングでお悔やみに来ました。

それが、昨今では会館での葬儀が一般化したため、関係者の参列の場としての「通夜式」という形で、通夜が儀礼化していったのです。

「友引に葬儀をしてはいけない」という「葬儀」とは、あくまでも葬儀式、火葬や埋葬のことを指していたのであり、友引と通夜はなんら関わりはありません。

ですから、葬儀の日が友引に当たる場合は、一日ずらします。友引にお通夜を、その翌日に葬儀・告別式を行うのは、ごく当たり前に行われていることです。

7. 友引に四十九日法要や法要は行ってもいいのか

友引と法要もなんら関係はありません。

お葬式は亡くなった故人様を送り出すための儀式ですが、法要はあの世に行かれた故人様を偲ぶために行われます。

また、法要を通じて仏教の教えに触れる機会ともされています。そのため、友引の本来の意味である「友を引く」にもあてはまりません。

法要で六曜を気にすることはあまりなく、むしろ親戚が集まりやすい日取りに調整することが多いようです。

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8. 友引の葬儀は参列される方への配慮が大切

ここまで読んでいただいてお分かりいただけたかと思いますが、友引のお葬式はなんら問題ありません。ただし大切にしなければならないは、友引のお葬式を気にする人がいる、ということです。だからこそ、そうした方々への配慮が大切です。

8-1 友引の葬儀「気にする」「気になる」の正体

「気にする」「気になる」という気持ちは、どんなに言葉を尽くして説得しても解決されるものではありません。

ましてや葬儀そのものが、この世界からいなくなってしまった故人様をあの世に送り出すという宗教的な儀式なのですから、葬儀と友引の関係性や不安、懸念も、いわば「気持ち問題」だと言えます。

友引のような迷信を気にするということは、それだけ今起きている現象を畏れていることに他なりません。

それは裏返すと、「何も起こらないでほしい」「平穏無事であってほしい」という、いわば幸福を願う心理作用だと言えます。

葬儀という不幸の象徴のような状況下にあるからこそ強く不幸を畏れ、その反動として幸福を願うのです。

こうした迷信や儀礼は、葬儀の中だけでもたくさん見られます。例えば「清め塩」は死の穢れという畏れから発したもので、様々な「逆さ事」(逆さ水、逆さ屏風、逆さ布団、北枕、縦結び、左前、逆さ着物)も、日常と反対のことをすることで、死の畏れに対処したのです。

ですから、「友引は科学的な根拠がないから問題ない! 」と強引に推し進められるものではありません。故人様を少しでも満足いく形で送り出すには、やはり送り出す側の納得が必要になりますし、それこそがよき供養へとつながっていきます。

だからこそ、まずは喪主や遺族が納得しているかどうかが大切で、そして参列者への配慮も求められます。

8-2 少しでも気になるのなら、葬儀の日程をずらす

友引の通夜は何ら問題はありませんが、もし友引のお葬式が気になるのであれば、日程を一日後ろにずらしましょう。こうすることでのメリットもあるので挙げていきます。

まず何より「友引にお葬式をしてしまって大丈夫かな? 」という不安がなくなります。目に見えない迷信に迷わされることなく、安心してお葬式に臨むことができます。

そして、故人様を自宅に安置しているのであれば、一日長くそばに寄り添うことができます。場所を会館に移してしまうと、どうしても不慣れな場で、身も心も緊張の中、通夜式や葬儀・告別式が行われていきます。自宅だからこそ、最後の時間をゆっくりと過ごせるといえるでしょう。

また、葬儀社との打ち合わせや関係者への連絡も余裕を持って行えます。葬儀では、決めることや準備することが多く、また大勢の人に連絡する必要もあるなど、多忙を極めます。

こういったことを慌ただしい中で行うよりも、時間的な余裕がある中で行う方が間違いも少なくなります。

9. 通夜・葬儀の日程

友引が絡んでくる場合のお葬式の日程についてご説明します。ここでは、友引と葬儀が重ならないような日程を説明します。

まず前提として、ご逝去当日の火葬は、ほとんどの場合行われません。

なぜなら、日本の法律では死後24時間以内は火葬をしてはならないと決められているからです。そしてご逝去のあとは、ご遺体の安置、葬儀の打ち合わせ、もろもろの準備や納棺などをしなければなりません。

その準備に1日ないし2日を要すため、一連のお葬式を終えるにはご逝去から3~4日程度かかります(直葬などの場合はご逝去翌日の火葬もあり得ます)。これらのことを前提に、ケース別に見ていきましょう。

9-1 友引当日に亡くなった場合

亡くなった日が友引であることと、葬儀日程は関係ありません。あくまでも「葬儀や火葬の日が友引に重ならない」よう、葬儀日程を決めていきましょう。

    通夜・葬儀を行う場合 直葬の場合
ご逝去 友引 お葬式の打ち合わせ、準備など 直葬の打ち合わせ、準備など
翌日   通夜  
翌々日   葬儀・告別式→火葬  

9-2 友引前日に亡くなった場合

友引の前日に亡くなった場合は、翌日に通夜をし、翌々日に葬儀を行うのが一般的です。セレモニーを執り行わない直葬の場合も、ご逝去から24時間以内の火葬が禁じられているため、翌日の友引を避け、翌々日に火葬をします。

    通夜・葬儀を行う場合 直葬の場合
ご逝去   お葬式の打ち合わせ、準備など 直葬の打ち合わせ、準備など
翌日 友引 通夜 火葬はNG
翌々日   葬儀・告別式→火葬 火葬

9-3 友引前々日に亡くなった場合

友引の前々日に亡くなった場合は、葬儀告別式の日程と友引が重なりやすくなります。こうした場合は、葬儀の日を1日うしろにずらすことが多いようです。そうすることで、ゆっくりと葬儀の打ち合わせができ、故人との最後の時間を過ごせます。

また逆に1日早めて、ご逝去当日の通夜、翌日の葬儀告別式という日程も、条件さえ整えばできなくはありません。

ただし相当慌しくなってしまうため、あまりおすすめはできません。

    通夜・葬儀を行う場合 直葬の場合
ご逝去   お葬式の打ち合わせ、準備など 直葬の打ち合わせ、準備など
翌日   1日空ける  火葬
翌々日 友引 通夜。火葬はNG 火葬はNG 
3日後   葬儀・告別式→火葬  

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10. 友引人形

友引と重ならない葬儀日程をご紹介しましたが、何度もお伝えしている通り、友引の葬儀自体は問題ありません。

しかし、友引に行う場合、参列者の中に嫌がる人がいないか配慮をした上で行うことが大切です。その配慮の一例として「友引人形」が挙げられます。

友引人形とは、柩の中に納める身代わりの人形のことで、希望すれば葬儀社が用意してくれます。こけし、布製、土人形など様々なものがあります。

人は古くから副葬品として、人の形をしたものを故人とともに埋葬してきました。秦の始皇帝陵には無数の素焼きの兵馬俑(兵士)たちが並びます。

これらはみな外敵の侵略が多かった東の方角を向いて、死後も永遠に始皇帝を守っているのです。また、日本には古代から埴輪というものがあり、多くの古墳から出土しています。

エジプトのピラミッドでは、遺体をミイラにする際、死者の内臓を壺の中に納めますが、そのふたにも4人の神の顔があしらわれています。

マヤ文明で栄えたホンジュラスの遺跡からは、死者とともに人形に加工されたヒスイが見つかっています。こうした人形(ひとがた)を死者とともに納める風習は、世界各国に見られます。

日本の庶民の間でも、身代わり人形を納める風習は昔からあり、「正月に亡くなった女性が近しい人を引っ張っていかないように」「故人があの世でさみしがらないように」など、遺された人たちの不安を人形に託したのです。

こうした古代からの風習を受け継ぐ形で、友引の日にお葬式をしなければならない時に、「友を引いていかないように」と、友引人形が納められるようになったのです。

11. まとめ

いかがでしたでしょうか。友引は科学的な根拠がないと分かっていてもついつい気にしてしまうのが私たち日本人です。

迷信とはいえ、それを気にするということは、「これ以上不幸の連鎖が起きないでほしい」「穏やかなまま故人様を送り出したい」という願いの裏返しと言えます。こうした「気になる」をひとつでも解決することで、心の引っ掛かりがなくなり、よりよいお葬式に近づけられることでしょう。

執筆者プロフィール
玉川将人
1981年山口県生まれ。家族のたて続けの死をきっかけに、生涯を「弔い」に捧げる。葬儀社、仏壇店、墓石店に勤務して15年。会社員勤務の傍らでライターとして、死生、寺院、供養、終末医療などについて多数執筆。1級葬祭ディレクター、2級お墓ディレクター、2級グリーフケアカウンセラー。

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