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遺産相続に時効があるってご存知ですか?

更新日:2020.06.19

遺産相続に時効があるってご存知ですか?

遺産相続の時効は、相続の開始(被相続人の死亡を知ったタイミング)から1年間です。例えば、父親が死亡した場合、その死亡を知ったタイミングから1年間となります。なお、相続の開始を知らなかった場合には、遺産相続の時効は相続の開始から10年となっています。

 

相続が発生した場合、被相続人(相続財産を残して亡くなった方)に相続財産があれば、その相続財産を相続することができます。
もし、相続財産をもらうことが出来るにもかかわらず放っておいた場合どんなことが起こるのでしょうか?

相続が発生後に、何もせず一定の期間が経過した場合には、遺産相続の『時効』(一定の期間が経過すると自分の権利を失ってしまうこと)になる可能性があります。

相続に時効があることをご存知でしたでしょうか?

 

ソンをしないためにも、今回は遺産相続の時効についてご説明させて頂きます。

遺産相続の時効の4パターンとは?

(1) 相続放棄の申述期限とは?

①相続放棄とは?

『相続の放棄』とは、被相続人のプラスの財産(遺産)もマイナスの財産(借金)も一切引き継がないこととする手続きのことです。

②相続放棄の申述期限とは?

相続放棄の時効/3ヶ月

相続放棄は、自己のために相続が開始したのを知った時から3カ月間となりますので、3ヶ月を経過した段階で原則として相続放棄の申述ができなくなります。
借金が多額に相続されてしまうような場合に相続放棄を忘れてしまうと借金まみれになってしまいます。
ですから相続の放棄だけは3ヶ月以内にやらなければならないということは絶対に覚えておきましょう。

③相続放棄のやり方とは?

相続放棄をするには、家庭裁判所に出向き、必要書類とともに届出をしなければなりません。必要書類を郵送して届出をすることができます。
さらに届出をするだけでなく、家庭裁判所にその届出を認めてもらわなければなりません。

相続放棄の手続き流れ図解

【どこの家庭裁判所に届出をするか?】

亡くなった方の住民票の届出のある場所を管轄する家庭裁判所に届出をします。

【届出の際に必要となるものは?】
  •  相続放棄申述書※下記参照
  •  亡くなった人の死亡の記載のある戸籍(除籍,改製原戸籍)謄本
  •  亡くなった人の住民票除票または戸籍附票
  •  届出をする人の戸籍謄本
  •  収入印紙800円分
  •  郵便切手(各家庭裁判所により、切手の額、枚数等は異なります。だいたい1,000円程度です)
※ 場合によっては、届出をする人が亡くなった人の相続人であることを証明するために、多くの戸籍が必要となる場合があります
※ 相続放棄申述書は下記の裁判所のホームページにございますのでこちらを参考に作成してください。
相続放棄についてさらに詳しく知りたい方は「相続放棄しないと親の借金が自分の借金になってしまうかも?」をご覧ください。

(2) 遺産分割請求権の時効とは?

①遺産分割請求権とは?

 被相続人が遺言を残していなかった場合、残された相続人の間で話し合いをして遺産を分割しなければなりません。
この話し合いで遺産を分割することを『遺産分割協議』と呼びます。

また、共同で相続する人の各自が、自分の相続分の内容を具体的に実現するために有する請求権を『遺産分割請求権』と呼びます。

※ 相続人や相続分については「5分でわかる!相続する人(相続人)って誰?」をご覧ください。

②遺産分割請求権に時効が存在する?

遺産分割請求権の時効/決まり無し

遺産分割請求権に期間制限はないため、遺産分割をしなかったとしても、遺産分割請求権が時効によって消滅することはありません。
時効はないので遺産分割請求はいつしても良いのですが、絶対に早めに請求すべきです。
その理由としては、遺産分割が行われないと、遺産はいつまでも相続人全員の共有状態となってしまいます。
お金が共有状態であれば、そこまで手間もないのですが、遺産が不動産の場合には、管理や将来売却する際に非常に面倒になります。
遺産分割についての関連記事は、意外とモメる遺産分割【遺産分割協議とは?】をご参照ください。

(3) 遺留分減殺請求権の時効とは?

①遺留分減殺請求権とは?

『遺留分減殺請求』とは、被相続人(相続財産を残して亡くなった方)が遺言を残していた亡くなった場合の話です。

例えば、被相続人(遺産を残して亡くなった方)が父親。

相続人が長男と次男の2人でした。

遺留分減殺請求の説明例イラスト

父親が、『遺産はすべて長男Aに相続させる』という遺言を残したとします。

遺言通りに遺産をすべて長男が相続した場合には、次男は、一切、遺産を取得することは出来ないのですが、『遺留分減殺請求』をすることによって次男は最低限の遺産を取得ことができます。

相続人には、最低限の遺産を取得できる権利(遺留分)が保証されているのです。ただし、被相続人の兄弟姉妹には遺留分が保証されていません。

つまり、もし、遺言によって、相続財産を取得出来ない状況であったとしても、『遺留分減殺請求』をすることで、『遺留分』を請求することが出来ます。遺留分減殺請求は弁護士にお願いして手続きします。

②遺留分減殺請求権の時効とは?

遺留分減殺請求の時効/1年

遺留分減殺請求の時効は、相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知った時から1年、若しくは相続開始の時から10年です。

例えば、父親の遺言が発見されたときから、『1年以内』に、遺留分減殺請求をしなければなりません。

遺留分、遺留分減殺請求について更に詳しく知りたい方は
遺留分を知らないと相続財産を1円ももらえない可能性も?」と、
遺留分減殺請求で貰えるはずの財産は全て取得しよう!!!」をご参照ください。

(4) 相続回復請求権の時効とは?

①相続回復請求権とは

 本来の相続人ではない方が遺産を相続し、本来の相続人が遺産を相続できなかった場合、本来の相続人は、相続人でない方に対し、「遺産を返してください!」と請求することが出来ます。
これを『相続回復請求権』といいます。
実務上はあまりないのですが、相続人になる可能性がある方は知っておくべきでしょう。

②相続回復請求権の時効は?

相続回復請求権の時効/5年(相続開始から20年)

相続回復請求権の時効は、自分の相続権が侵害されていることを知った時から5年間、相続開始から20年間です。

まとめ

 相続発生時に出てくる時効についてご理解頂けたでしょうか?
特にご両親が多くの借金を抱えている場合には、相続放棄の申述期限だけは絶対に覚えておいて下さい。
親の借金が自分の借金になるのは絶対に避けたいですよね。
相続放棄の関連記事を記載しておきます。

 

 

この記事の監修者

 

代表社員 市山 智

所属事務所:司法書士法人・行政書士 オールシップ

保有資格:司法書士・行政書士

早稲田大学法学部 卒業

千葉司法書士会会員、千葉県行政書士会会員

公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート会員

一般社団法人日本財産管理協会会員

 

司法書士法人・行政書士 オールシップの詳細ページはこちら>>>

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